ミッションケースを屋外でブラストしてみましたが、あまりおすすめできるような結果ではありませんでした。
メディアに重曹を使い非回収でやってみたのですが、想像以上に飛散する、回収できないので重曹が直ぐに無くなる、その割にソコソコにしか落ちない、、、、などのデメリットが明確になってしまいました。ウエット重曹ブラストなら飛散が少ない、回収式なら重曹の量を気にしなくていい、のでおすすめできますが、重曹&非回収はおすすめできませんね。
それでは今回の作業をまとめておきます。
記事の目次
ドライ重曹ブラストでミッションケースの汚れ落とし
屋外でサンドブラストする方法
自分でミッションをオーバーホールすることにしたのですが、ミッションケースが汚れて腐食してるのでバラス前に綺麗にしたいと思っていました。
ミッションケースを綺麗にする方法
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ブラスト処理をする
短時間で細かい部分まで綺麗にしようと思ったらブラストしかないでしょう。
ミッションケース
と、ここで問題発生です。ミッションケースが大きすぎて、サンドブラストのケースに入らないのです。
と言うことで、いろいろなやり方を考えましたが、行きついたやり方は、、、、
こんなやり方でブラストすることにしました
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非回収のサンドブラスターを使う
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メディアは無害な重曹を使う
- 屋外で作業する
サンドブラストのケースに入らないので、上記の方法で屋外でやることにしました。
参考
使っているキャビネットタイプのサンドブラストを紹介してます
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KIKAIYAの卓上用のサンドブラストのレビュー【スタンド付きとの違い】
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必要なものをそろえました
ガンタイプのサンドブラスターはアストロプロダクツで売っている落下式を購入しました。
サンドブラスターは落下式、吸い上げ式の種類があり、最近はメディア回収の機能があるガンタイプなどがありますがどれを使ってもOKです。もし、重曹に水を混ぜてウエットブラスしたいのなら水漏れの心配がなく混ぜやすい吸い上げ式がおすすめです。
重曹とサンドブラスター
重曹はドラックストアで購入しました。最終的に今回のミッションケースのブラストに使用した量は2.5㎏(2.5袋)でした。
重曹の特徴をまとめときます
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無害
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安い
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弱アルカリ性
- 粒子が細かい
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研磨作用がある
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可動部に入込んでも壊れない
- アルミに使用すると反応して腐食(溶ける)する
こんな特徴があり、汚れ落としの能力は一般的なメディアであるアルミナやガラスビーズよりも劣ります。これは仕方ないですね。
そして必ず押さえてかなければならないことがあります、それは「重曹はアルカリ性なのでアルミニウムと反応してアルミニウムが腐食(溶ける)する」と言うことです。
鉄はアルカリ性に溶けませんがアルミニウムは溶けます、要注意です。一般的に売られている部品の洗浄剤はアルカリ性であることが多いので、アルミニウムには使えないことになります。
と言うことで、それを承知で今回重曹を使用するので、ブラスト処理した後にはしっかり水洗いすることにします。
因みにですが、アルミナとガラスビーズを比べるとアルミナの方が落とす能力が高く部品に傷が付きやすくなります、ガラスビーズは落とす能力はアルミナに及ばないものの部品に傷が付きにくいです。応用として、アルミナでブラストしたあとに仕上げとしてガラスビーズでブラストすると見た目がかなり綺麗になるようです。やったことがある人に聞きました。
*サンドブラストのガンの購入はこちらから
*重曹の購入はこちらから
事前テストで錆を落としてみた
ミッションケースに重曹ブラストする前に、はじめての作業なのでテストしてみました。
テストに錆びた鉄のアングルを使い、どれくらい落ちるのか?どれくらい飛散するのか?を確認してみました。
錆びを重曹で落とす
軽めにブラストした感じだと、細かい錆や黒皮までを落とすことはできないようですね。
しっかり時間をかければ落とせるのかもしれませんが、それだと非回収なので重曹がいくらあってもたりません。
ドライ重曹ブラストをやってみました
テストをふまえてミッションケースを重曹でブラスト処理してみました、、、、がこの方法は「絶対におすすめできない」と言うことが分かりました。
もの凄く飛散するし、ブラスターの重曹は直ぐに無くなってしまいます。想像している以上に消費します。つまり、割に合いません。テストで分かっていたことではありますが、、、。
回収式ならしっかりブラストできるのですが、非回収なので重曹の量を考えると同じ部分に時間をかけてブラストすることができません。落とす能力が低いのでなおさらです。
飛散した重曹
と言うことで、実際にやってみたら上手くいかないことが分かったので、しっかりブラストをするのではなく、ミッションケースの全体をそこそこブラストをかけることにしました。
それでも重曹はなかりつかいました、2.5kgです。しかも、顔とか首にも重曹が付着して若干ヒリヒリしました。
重曹ブラストする前と後
ピカピカにはなりませんが、粉を吹いて腐食していた部分や黒っぽい汚れは落ちています。
まあまあ妥協できる範囲ででしょうか。
洗浄して完成です
ブラストが終わったら、重曹を洗い流します。結構念入りに洗いました。
さて、仕上がりはどうでしょうか。
やはりアルミナやガラスビーズを使ったブラストには足元にも及びませんね、まあまあと言ったところでしょうか。
今後同じように屋外でブラスト処理をするなら、重曹が飛散しない「ウエット重曹ブラスト」をやってみようと思います。
ポイントまとめ
それでは、ドライ重曹ブラストについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- 重曹ブラストは落とす能力はソコソコです
- 非回収のドライ重曹ブラストはおすすめできません
- ウエットブラストや回収式のブラストならおすすめできる
以上3つのポイントです。
関連記事:【部品や工具のレビュー】
以上です。