デフオイルのドレンボルトのケース側のねじ山がなめてしまい修理したので、M18P1.5のねじをM20P1.5にサイズアップして修理をしました。
とは言え、修理方法はいろいろあると思いますので、一例として参考にしてください
記事の目次
なめてしまったドレンボルトをサイズアップして修正する
ドレンボルトのタップが無くなった
デフオイルの交換作業中で起きました。
オイルを抜いた後、ドレンボルトを締めようと思ったら、、、、、ねじが「ヌルッ」となる、タップ(ねじ山)がなめてる感触だ!
デフオイルのドレン
デフオイルのドレン
タップ(ねじ山)が無い
と言うことで、ドレンボルトのタップ(ねじ山)が無くなってしまいました、、、、。このデフカバーは10年以上使用していてサーキットを走るのでオイル交換の頻度も多かった、そう考えると仕方ないですね。
でもこのままでは使用できないままなので、何とかして修理することにしました。
ドレンボルトの修理方法は2通り
デフオイルのドレンのタップサイズ(ねじ山サイズ)はM18のP1.5ですが、どのような修理方法があるか考えてみました。
タップ(ねじ山)の修理方法は2通りあります
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ヘリサート(リコイル)
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ねじのサイズアップ
出典:ヤフーショッピング M18 P=1.5 リコイルトレードキット
ねじ山修正の定番と言えば、ヘリサートやリコイルと呼ばれるステンレス製のコイルを使ったタップ修正があります。この方法は、専用部品や専用工具が必要となるのでコストが高く、スキルも必要になります。
次に、今まで使用していたねじの1ランクサイズアップさせて修理する方法もあります。この方法は、ダメになったねじ穴に下穴のドリルを通してタップを立てるだけの作業となります。ヘリサートを施工するよりも難易度は低くなりますが、1ランクサイズアップのドレンボルトを用意する必要があります。
どちらの方法が良いのか迷うところですが、とりあえず具体的な「必要なモノ」と「モノの金額」をまとめてみます
ヘリサート(リコイル)に必要なモノ
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ドリル(18.5mm)・・・1642円
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M18P1.5のヘリサート(リコイル)キット・・・18480円
ねじのサイズアップに必要なモノ
- ドリル(18.5mm)・・・1642円
- タップ(M20P1.5)・・・1899円
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新品のドレンボルト(M20P1.5)・・・3157円
どちらの作業もドリルによる下穴加工おこない専用タップでねじ山加工となります。その後、ヘリサート加工のみコイルの挿入作業があります。
かかる費用はヤフーショッピングの最安値でリストアップしたのですが、ざっくりヘリサートは2万円以上、ねじのサイズアップは7千円以下となりました。
ヤフーショッピング 【M20×P1.5】タップダイス セット
いろいろ考えた結果、一番安上がりな「ねじのサイズアップ」で修理することにしました
ねじのサイズアップのために購入したモノ
ねじをサイズアップしてドレンボルトを修理する
作業の手順を簡単にまとめると、「①ドリルで穴を開ける」「②タップ加工する」「③新しいドレンボルトを取付ける」の3ステップで作業完了となります。
それでは、各作業のポイントを紹介していきます。
①ドリルで穴を開ける
「①ドリルで穴を開ける」のポイント
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直角に穴あけできるようにドリルの角度を確認して作業する
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アルミに穴を開ける場合はドリルが食いつくのでしっかり固定して穴を開ける
- 穴あけが終わったら面取りをする
①ドリルで穴を開ける
穴を開ける相手の部品がアルミニュウムの場合、ドリルが非常に食いつきやすいので、手が持っていかれてケガをしたり穴が斜めになってしまったりすします。そのためしっかり、手首、腕、足腰に力を入れて慎重に作業をした方が良いです。
その状態で、ドリルの角度にも注意しなければなりません。ドリルの角度が斜めになってしまうと、タップ加工したときに穴になぞらってタップが斜めになり、最終的にドレンボルトが斜めになりパッキンが効かずオイルが漏れる原因になります。なので、ドリルの角度は目視で良いので2方向から確認して作業したほうが良いです。僕の場合は、友達に横から見てもらいながら穴あけしました。
穴あけが終わったら、穴の面取りをします。面取りの目的は「タップを入りやすくする」「タップ加工後のバリがでなくなる」です、タップ加工する前準備でとして必ず行いましょう。
②タップ加工する
②タップ加工するのポイント
- タップにオイルを塗る
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タップの角度をスコヤ確認しながら作業する
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こまめにタップを外してキリ粉を除去して作業する
②タップ加工する
タップ加工するときは切削オイルを必ず塗布するようにします。これによって、タップのキリ粉の排出がスムーズになるので「タップが噛みこんで折れる」「加工後のねじ山が綺麗に仕上がる」メリットがあります。
そして、次に重要なのはタップの角度です。今回はタップの角度をスコヤで確認しました。目視だと正確な直角を判断しずらいので、できればスコヤを当てて確認するのがおすすめです。タップの角度は修正したい方向に力を入れて加工すると修正できますが、ある程度タップが入り込むと角度修正できなくなるので、加工初期から数回に分けて確認と修正をします。
タップ加工するとキリ粉が出るのですが、このキリ粉はこまめに除去したほうが良いです。キリ粉はタップの噛みこみの原因ですしキリ粉がケース内に入り込むと厄介です。タップに付着したキリコはパーツクリーナーで洗い流せばOKですが、穴側は小指を入れて掻きだしました。面倒な作業ですが、失敗しないために重要です。
③新しいドレンボルトを取付ける
③新しいドレンボルトを取付けるのポイント
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新品のパッキンを使用する
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トルクレンチを使用する
③新しいドレンボルトを取付ける
ドレンボルトのパッキンは再使用してしまいがちですが、毎回新品が望ましいです。今回の場合は新品のパッキン付きのドレンボルトを使用しました。
で、一番重要なのはトルクレンチを使用することです。ねじの締めすぎは、ねじ山を破壊してしまう一番の原因なので必ずトルクレンチを使用します。
ここまでできれば、あとはオイルを入れて作業完了となります。
ポイントまとめ
それでは、なめてしまったドレンボルトについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- 修理する方法は「ヘリサート」か「ねじのサイズアップ」の2通りある
- ドリル、タップの加工は角度を何度も確認すること
- ドレンボルトはトルクレンチを使用して締付けること
以上3つのポイントです。
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関連記事:【日々の作業】
以上です。