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ワイパーブレードの劣化と塗装
ワイパーブレードの塗装は劣化する
年数が経っている車はボンネットや屋根の塗装が劣化したり外装が痛んでいることが良くありますが、そんな中で一見気が付かないありがちな劣化に【ワイパーブレードの錆びと色あせ】があります。
ワイパーブレードの劣化は部品が小さいので中々気が付かなくて、よく見たら「めちゃくちゃ錆びてる」って経験ありませんか?でもその逆に、ワイパーブレードの塗装が綺麗だったりすると目線が自然とワイパーブレードにいくので「かっこいい」ってなる訳なんです。だからワイパーブレードって多少錆びていても大した問題じゃないんだけど、見た目をカッコよくするためには重要な部品と言えると思うんですよね。
で、私の所有している車を例にすると、年式は1999年でおそらく一度も塗装していないので約21年経過しています。そしてもちろんワイパーブレードがめちゃくちゃ劣化していて見るも無残な状態です。
*劣化具合はこんな感じです。
どうでしょうか?
色あせと錆が進行していますよね。そして何よりカッコ悪い。
いくらボディを綺麗にしていても、こうした小物部品が錆びたり色あせている感じがとてもダサいですね。
ラバーピッチングで塗装する
ワイパーブレードが錆びたり色あせたら、交換するか?再塗装?となる訳ですが、今回私は再塗装することに決めました。
私が選択した塗料はコレです
- ラバーピッチング
ラバーピッチングとは、ゴム質の弾性がある塗料で表面が凸凹になります。本来は車の下回りに塗装する塗料で、走行中の砂や石や異物の巻き上げからボディを保護する役目があります。
で、【ラバーピッチング】と似た商品に下記のカタログにあるように【ピッチング】と言うモノがありますが、これはゴム質ではない凹凸がある塗料です。
どちらを選んでも似たような仕上がりになると思いますが、ワイパーブレードに石や砂利が当たることを想定して耐久性がありそうなゴム質のラバーピッチングを選択しました。
出典:株式会社イチネンケミカルズ 自動車補修用ケミカル総合カタログ
ラバーピッチング
ピッチング
でも、そもそも何でラバーピッチングなのか?と言いますとこんな理由があるからです
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表面の凹凸がかっこいい
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色むらなどの塗装特有の気遣いが不要
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普通の塗装じゃつまらない、個性を出したい
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ラバーピッチで塗装すると剥がれた塗料の段差がきにならない
どうでしょう、やってみたくなりませんか?
ラバーピッチングの塗装方法
ワイパーブレードの外し方
私の車は古いのでワイパーブレードの外し方は簡単でした。
ワイパーブレードの外し方はこんな感じです。
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ボンネットを開ける
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根本にあるナットを緩める
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引っ張って抜く。食い込んでいるので力加減に注意
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ナットとワイパーブレードを外す
ナットを緩めるのは簡単ですが、ワイパーブレードの取付け部分は食い込んで固着しているので引き抜く力加減が難しいです。しかも抜けたときに勢い余ってボンネットに傷をつけてしまうこともあるので、初めに緩めたナットは外さずに付けておいた状態で引き抜くと良いです。
ワイパーブレードにペーパーをかける
ワイパーブレードは錆びているので全体的にペーパーをかけて錆を落として塗装の下処理をします。
今回用意したペーパーはコレ
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耐水ペーパーの#800
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スポンジタイプの#320(スコッチと呼ばれるモノ)
実際使用してみたところ、スポンジタイプの#320で事足りたので耐水ペーパーは使用しませんでした。といいますか、もっと粗い番手でもよかったくらいです。スポンジタイプと耐水ペーパーを同じ番手で使い分けたことが無いので、もしかしたらスポンジタイプは細かいのかもしれませんが、#320で丁度良かったです。
で、そもそも何でスポンジタイプを選んだと言いますと、ワイパーブレードは部品が小さくて曲げも多く手が入らないからで、スポンジタイプなら細かいすき間でも押し込んでゴシゴシ削ることが出来るメリットがあるんです。
塗装方法
ワイパーブレードのペーパー掛けが終われば、いよいよ塗装です。
私が用意した塗装に必要なスプレーは3つです
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シリコンオフ・・・脱脂に必要
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ミッチャクロン・・・塗料の密着性向上
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ラバーピッチング(黒色)
塗装する部品はシリコンオフと呼ばれる油分を除去(脱脂)する溶剤で拭きます。たまにパーツクリーナーで脱脂することもありますが、実際塗装してみると塗料が弾いてしまったりするので、確実に脱脂できるシリコンオフがおすすめです。
そして、忘れがちなのが染めQさんのミッチャクロンです。ミッチャクロンは塗装前の下処理として使用すると塗料の密着性が向上する溶剤でDIYの必需品で、吹き付けて約30分経てば塗装できます。
で、実際に塗装したのがこんな感じです。
吊り下げて塗装してみました。ラバーピッチングはゴム質で塗膜が厚いので1度塗りでも十分に塗装ができますが、私は1度塗りから1時間あけて2度塗りしました。
ラバーピッチング塗装の結果
塗装してから一晩おいて約15時間乾燥させました。
仕上がりは上々で細かい曲げの部分や入り組んでいる部分にもしっかり塗装が出来ていて、表面の凹凸もいい感じに仕上がりました。
と、見た目はもの凄く好感触だったのですが実際に手に取って組立てみると気になる点を見つけてしまいました。
ラバーピッチングの気になること
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ゴム質なので表面が柔らかく、爪や工具が食い込んで表面が剥がれやすい
一般的な塗装と言えば乾燥すれば硬くなるので簡単に剥がれたりしませんが、ラバーピッチングはゴム質なので柔らかく何かに接触すると剥がれやすいようです。
なので、ゴム質を嫌う場合はラバーピッチングではなく、ピッチングの塗料の方が良いかもしれません。
ラバーピッチングでも悪くはないのですが、もし今後同じような作業をする場合はピッチングを試してみようと思いました。
ワイパーブレード塗装のポイントまとめ
それでは、ラバーピッチング塗装について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- ワイパーブレードは長年の劣化で色あせや錆が発生する
- ラバーピッチングは表面が凹凸で塗装の失敗が少なく、見た目がカッコいい
- ラバーピッチングはゴム質なので爪や工具で剥がれやすい
- ゴム質を敬遠する場合はピッチングを試してみると良いかもしれない
以上4つのポイントです。参考にしてください。
*ラバーピッチングの購入はこちらから
*ミッチャクロンの購入はこちらから
*シリコンオフの購入はこちらから
関連記事:【車のカスタマイズ】
以上です。