ハブボルトは、車体から取り外さなくても、しかも油圧プレスを使用しなくても交換できるんですよー
記事の目次
ハブボルトをタイロッドエンドプーラーとスラストベアリングで交換する方法
ハブボルトの交換は難易度高いです
ハブボルトを交換するためには、普通、ナックルごと車体から外して、ナックルとハブをバラシてハブベアリングと同時に交換しますよね。
しかも、油圧プレスを使用するので、ショップやディーラーでなければ作業ができないので、お金も時間もかかるので結構ハードルが高いわけです。
ただハブボルトを交換したいだけなのにね、、、
ハブとナックル
と言うことで、ハブをナックルからばらさずに、油圧プレスを使用せずに、ハブボルトを交換する方法を紹介しようと思います。
自分でハブボルトを交換すために必要なこと
ハブボルトはナックルから外さずに、車体に取付けたまま自分で交換することができますが、その為には必要なことがあります。
ハブボルトを交換する条件
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ハブとナックルの間がハブボルトより広いこと
ボルトが抜けるために
ローターとキャリパーを取外した状態で、ハブボルトを抜くのですが、ハブとナックルの間がハブボルトの長さよりも広くないとボルトは抜けませんので、要注意です。
必要な工具
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タイロッドエンドプーラー
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スラストベアリング(型式:51202)
ハブボルトを抜くためにはボールジョイントのはめ合いを抜く工具のタイロッドエンドプーラーを使用し、ハブボルトを圧入するためにはスラストベアリングを使用します。スラストベアリングの型式は51202で、サイズは内径15mm外径32mmです。価格は700円くらいです。
注意点としては、ロングハブボルトの場合は、タイロッドエンドプーラーのかかりシロがない使えません。もしやるとしたら、ボルトにナットを入れておいて、ハンマーでぶっ叩くしかないかもですね、もで結構うるさいですし、叩くダメージは精神衛生上よくないですね、
必要な工具
ハブボルトを交換してみた
今回、ハブボルトを交換するにあたり、実際の車体の交換をやろうと思っていたのですが、タイミングが合わずできませんでした。
そのため、ハブ単体での交換をやってみたので紹介しておきます。
実際には、車体に取付けたまま作業ができるはずですので、参考にしてみてください。
今回はハブ単体で作業します
まず初めに、ハブボルトを抜く作業から。
ハブボルトにタイロッドエンドプラーをセットして、ボルトを締めると、ハブボルトが抜けてきます。
注意点があります
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ハブボルトが勢いよく飛び出すことがある
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タイロッドエンドプーラーをハンマーで叩きながら徐々にボルトを締めること
ハブボルトを抜く
それでは、実際の作業の動画をご覧ください。
では次に、ハブボルトの挿入をやってみます。
スラストベアリングと言う、変わった形状のベアリングを使用します。スラストベアリングは、一般的なベアリングの深溝玉軸受けとは負荷する荷重の方向が違い、軸方向の荷重に特化したベアリングです。
このベアリングを使用すれば、ナットを回転させたときに、ナットがスムーズに回転して、ハブボルトが空転することなく挿入されます。
ハブボルトを挿入する
それでは、実際の作業の動画をご覧ください。インパクトを使用してもOKですが、締めすぎには注意です、ベアリングが壊れます。
ナットを回転させると、ハブも回転してしまうので、ハブボルトかハブボルトの穴に回転止めの工具をかけて回転止めすると良いです。
ここまでできれば、ハブボルトの交換作業は完了となります。
スラストベアリングの保管方法
補足です。
スラストベアリングは3分割なので、紛失してしまうかもしれません。
そのため、結束バンドで1個にまとめて、袋にいれて保管しておくと良いですよ。
スラストベアリングの保管方法
ポイントまとめ
それでは、ハブボルトの交換方法について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- ハブボルトはハブが車体についたままでも交換ができる
- 必要な工具はタイロッドエンドプーラーとスラストベアリング
- ハブボルトが勢いよく飛び出すことがあるので、ハンマーを使い慎重に作業すること
- 挿入するときはスラストベアリングにグリスを入れて、ハブが回転しないように作業すること
以上4つのポイントです。
*タイロッドエンドプーラーの購入はこちらから
*スラストベアリングの購入はこちらから(型式は51202です、メーカーはどこでも規格品なのでサイズは同じです)
関連記事:【日々の作業】
以上です。